認知症の予防と対策
治すことはできないけど進行を止めることはできる!?
若年性の認知症も徐々にふえつつあります。
近年高齢化社会になり、よく「認知症」という言葉を耳にします。
そもそも認知症ってなに?
皆さんはなんとなく”物覚えが悪い”という症状がまず浮かぶのではないでしょうか。
万が一自分の家族が認知症と診断される日が来ないとも限りません。
できる限り症状とその対策を理解し、より効果的な接し方が効果的な予防となります。
・症状
記憶障害→直前の行動や人や物の名前を忘れる
見当識障害→場所や状況、年月日、周囲の人間との関係性を忘れる
判断力の低下→適切な服装や料理の手順、善悪の区別がわからない
これらの症状に加え、徘徊、暴力・暴言、幻覚、物盗られ妄想、せん妄、失禁や排尿障害、不眠、うつ症状といった行動・心理症状(BPSD)が現れることも
・予防と対策
- 認知症は、糖尿病や脳血管障害など生活習慣から引き起こされる病気との関連が強く、それらの予防や治療は、確実に間接的な認知症予防となります。
- すでに生活習慣病にかかられている場合は適切な治療を受け、そうでない場合は定期健診を受けるなど、生活習慣病の予防に励みましょう。
- 生活習慣病予防としても運動は大切なのですが、そもそも体を動かすのも脳が機能しているから。つまり、運動で脳を刺激することにもなるのです。
- また、腰や関節などの運動器に疾患があり痛みや動きの制限があると、生活の幅が狭まり、認知症になった場合、症状が急激に進行してしまうことも多いのです。
- 運動習慣を身につけ、きちんと栄養を摂って筋肉づくりをするなど、体のメンテナンスを行いましょう。
・検査の種類
→MMSE検査(ミニメンタルスチール検査)
→HDS-R(長谷川式簡易知能評価スケール)
ほかに脳の糖代謝を調べる(MRI・CT・PET)や脳の血流を調べる(SPECT)がある
・治療
残念ながら認知症の根本的な治療はない…
ですからならないように対策することが大事なのです。
薬物療法や症状の進行を遅らせるためにリハビリテーションも行われる。
リハビリでは見る・聞く・嗅ぐ・味わう・触れるといった五感を刺激することが重要で、方法として書き取りや計算、音読の他に音楽療法や芸術療法がある。
患者さんの興味のある課題を聞き出してストレスなく行うことが重要です。
留意点
食生活や運動によって脳の健康を保つことが一番の予防です。
頭をつかったり人とのコミュニケーションの一環として趣味やゲームを楽しむことも大切です。
家族の皆さんは認知症特有の行動や発言に戸惑うこともあるかとは思いますが、不安をあおったり患者さんのことを否定してはいけません。
大変かとは思いますが、叱らず優しく諭すなどの声かけや接し方が重要となってきます。